重症心不全からの復活記録

重症心不全からの回復記録

拡張型心筋症or頻脈誘発性心筋症との闘病ブログです

心筋生検により判明した事

心筋生検とは

少しずつ検査が進み、次は心筋生検というものを受けることになりました。

カテーテルを心臓まで挿入し、筋肉を採取して検査するものです。詳しくはこちら。

心筋の組織を採取するための特殊な鉗子カテーテルを左心室まで挿入し、病気が疑われる部分の心筋をつまんで採取する検査を『心筋生検(心筋バイオプシー)』といいます。動悸を自覚することがありますが、採取する際の痛みはありません。採取した心筋は、病理検査をおこなって心筋症や心筋炎などの心筋の病気を診断します。

(引用元:倉敷中央病院 心臓病センター 循環器内科)

麻酔を用いて検査をしますので、手術室のようなところで行いました。

 

心臓には4つの部屋があり、僕は特に左心室というところが弱っていた為、そこの心筋を採取するのがベストと考えられていました。

しかし、あまりにも弱っている為、採取にはリスクを伴うということで右心室からの採取となりました。それでも分かるんだからすごいですね。

 

そして当日、今まで生きてきて覚えている限り初めての手術室、、

緊張しましたが麻酔がかかった瞬間に気絶しいつの間にか終わっていました笑

ただ、手首からカテーテルを挿入した為、止血のため無茶苦茶強い力で締め付けられました。

ベッドに戻った後も数時間は動かしてはいけないと言われ、それがちょっと辛かったですね、、おそらくこれはカテーテルによる施術を受けた事のある方は全員経験があるかと思います笑

検査によりわかった事

これまでわかっていたのは、僕の心臓は異常に脈拍が速く、心臓の機能が弱っている(EFでいうと22%くらい)ということ。

何かしらの原因で心臓の機能が弱まり、それを補う代償機能として脈が速いのではと考えられていました。

 

しかし、心筋検査の結果、どうやらそうではないことがわかったのです。

 

どういうことかと言いますと、 

「心臓の拍出量」が正常値並みの値であり、代償機能としては脈が速すぎる

ということです。

 

どういうことかと言いますとと言っておきながらすごくわかりづらいですね、、笑

 

心臓の拍出量とは、1分間に送り出す血液の量を指すようで、心拍数も関わっています。

代償機能として心拍数が増えているのであれば、なんとか生命維持しようとするレベルのため拍出量が下限ギリギリもしくは下回るはずなのですが、検査結果では基準値よりも少し良い結果が出たのです。

 

つまり、

代償機能として脈が速いわけではないのでは?

という新たな仮説が浮かび上がってきました。

 

何かしらの原因で脈が必要以上に速くなり、その結果心臓が弱ってしまったのではないかということです。

 

これ、一見単純にどちらが先かという話のように聞こえるのですが、先生の話を聞いたり自分でも調べていくうちに天と地ほど差があることがわかりました。

 

心臓が弱り、脈が速い(代償機能)場合・・・安易に脈を落ち着けられず、仮に落ち着けたとしても解決にはならず心臓の機能は基本的に元には戻らない

 

脈が速い事で心臓が弱った場合・・・時間は掛かるものの、心臓の機能が元に戻る可能性は期待できる

 

どうですか?一方が元に戻らないのに対し、もう一方は元に戻るんです。

0か100かとはまさにこの事だと思いました。

今までは0の場所に立っていたわけですが、100に立てる可能性が出てきたのです。

とはいっても、もはや自分ではコントロールできません。

後者であるように、毎日のように祈っていましたし、ある時から何故か自分はそっちだと根拠のない自信を持つようになりました笑

心房頻拍

心室の心筋を採取した検査だったわけですが、これらの結果などから、どうやら僕は「心房頻拍」という病気に罹っており、それが原因で心臓の機能が弱まっているのではないかという結論に至りました。

これはいわゆる不整脈のうちの一つです。

 

通常、脈を発生させる発電所のような場所は心臓に一つだけ存在しています。

しかし、原因はわかりませんが僕の場合はそれが別の場所にもできてしまい、そこが異常な脈を発生させているのではないか、ということです。

 

場所や数は、今回の検査では分かりません。

右心房であれば、血液が入っていくところなので比較的手術はし易いそうですが、左心房の可能性も十分あります。

 

これが原因なのであれば、アブレーション(焼灼)などの対処で解決する可能性があるとも言われ、希望が見えてきました。

次のステップ

今までと違う仮説が浮上した為、エビデンスを見つける為に次は本当に心房頻拍なのかを調べる検査を行うことになりました。

 

これもカテーテルを用いた検査となるわけですが、まさかこの検査で入院期間中最悪の状態になるとは想像もしていませんでした。。