重症心不全からの復活記録

重症心不全からの回復記録

拡張型心筋症or頻脈誘発性心筋症との闘病ブログです

入院から転院まで 〜その1〜

僕は入院してから一度転院を経験しています。

今日は入院から転院までの経緯なんかを書いてみようかと思います。

 

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入院当日

心不全が発覚し急遽入院となったわけですが、あまりにも突然すぎて当時は何が起きたのかよく分かっていませんでした。

 

心拍数が140回/分程度と速すぎる、健康な人と比べて心臓が動いていない、心臓がめちゃめちゃ大きくなっている、肺に水がたまりすぎてる(咳、息苦しさはこれが原因)といった事実は理解したのですが、それが何なのかこれからどうなるのか全然想像が出来なかったのです。

 

ただ、入院が決まった瞬間からもう自力で動くのは禁止と言われ、車椅子に乗せられた時、 

「あ、これやばいんだ」

と感じました。

 

家から歩いてすぐの総合病院に罹ったので、妻に身の回りのものを持ってきてもらい、自分はまず両親、会社の上司に連絡。

自分でもうまく説明出来ていなかったかもしれませんが、とにかく今日から入院する事になったこと、しばらく休まなければならないことを伝えました。

その時は暫定で3週間の入院と言われていたのですが、まさかあんな長期になるとは、、

 

病室が用意され、待っていたのは3本の点滴。

「おいおい、点滴なんて牡蠣にあたった時に受けた以来だぞ、、」なんて思いながら次々に刺されていったわけです。

なお、この時心不全の症状(咳、背中の痛み、息苦しさ)などはあったものの、もうだめだ倒れそう、、なんてことはなく結構ピンピンしていました。。

点滴の種類

ちなみにその時入れていたのは以下の3種類です。

①オノアクト点滴静注用50mg

②ドブタミン点滴静注100mg「アイロム

③生理食塩水

 

①は心拍数を抑えるため、②は心臓を休ませるため、③は①と②がつまらないようにするためだったかな、確か。

とにかく脈が必要以上に速いことで心臓に負担が掛かりまくってるのでそれを抑え、心臓を休ませる薬を注入したわけです。

 

しばらく様子を見てから、MRIやCT検査など更に詳しい検査を行うよ、と言われ絶対安静の日々が続きます。

 

そして、僕は「特発性拡張型心筋症という病気かもしれない」という話も、この頃から徐々に出てくることになります。

点滴での治療結果

脈を抑え、心臓を休ませる薬を注入し入院生活が始まったわけですが、どうも状況が変わらない。

肺の水は抜けてくれたので体調的にはそこまで辛くないのですが、いかんせん心臓に対して薬の効果がありません。

脈も変わらず、レントゲンの写真なども変わっていないとの事。

 

点滴でなんとかなるもんなのかな、なんて思っていたのですがそんな軽い症状ではないようで主治医は結構深刻な表情、、、

自分ではあまり考えないようにしていたのですが、あーこれマジで超重症なんだと感じざるを得ませんでした。

 

その後①と③の点滴を外して点滴+投薬に切り替え、ビソプロロールフマル酸塩錠0.625mgという薬を飲み始めました。

この通称ビソプロロール(メインテート)という薬は心不全を抱える方にはお馴染みかと思いますが、このとき初めて服用しました。

 

しかし、、見かけ以上に心臓はダメージを負っていたようで、ビソプロロールを服用してから時折めまいというか、入院前に経験した超低血圧のような症状が出てしまいました。

 

今思えば朝食の後だったので、消化に血液が持っていかれて体に回っていなかったのかなと思います。

ちなみにこの症状は転院後しばらくして激烈に増悪し、何度も死ぬほど辛い思いをしました、、まぁ、それはまた今度。

 

この症状が出てしまったので、結局ビソプロロールは中止。

MRIやCT検査も一向に実施できません。どうやら点滴が外れないと出来ないらしいのですが、もはや僕の心臓はこの点滴に支えられている状態。

正直、「外せるわけないんだろうな」と薄々感じていました。

その後

そしていよいよ薬での内科的治療が効かないんじゃないか、という事になり、主治医からはご両親含めて今後の説明をしたい、との申し入れが。

 

この頃から、考えないようにしていた最悪のケースをうっすら考えてしまうようになりました。

だって、家族含めての説明ですよ。まさか、ドラマとかでよく見るあのシーンが自分に降りかかるなんて思ってもいませんでした。

 

ただ、家族や友人がお見舞いに駆けつけてくれたおかげで、どうにか平静を保つことができました。

入院して状況は最悪でしたが、それでもくだらないことで笑ったり、そういう時間が自分のエネルギーの源でした。本当に感謝しています。

 

俺まだやりたい事たくさんある、そう強く思い、まだまだ死ねないと自分に言い聞かせました。

この時の気持ちは、一生忘れることはないと思います。

 

そして、主治医からの説明日当日を迎えました。